最後の14デイズ その1

スペック:
英語は得意な方だったが、英会話に関しては片言、ヒアリング能力はネイティブスピードだと皆無に近い。海外旅行初体験。異文化に対する知識は、もはやマイナスの域に達している。
さぁ、こんなスペックが何も勉強せずに海外旅行に行くとどうなるかをご覧に入れましょう。
場所はオーストラリア。アウトバック、バリアリーフを回遊する王道なオージーパターン。因みにハネムーン。
オーストラリアに対する前知識:
元イギリス領なので英語圏。大陸の大部分が砂漠。京都議定書にサインしない。首都はキャンベラ。アボリジニ。コアラ。カンガルー。エミュ。オペラハウス。ハミングバーズ。ゴッドスター。ハードオンズ。マッドマックス。日本と貿易が盛ん(確か養殖海老の輸出が凄かったような)。
行程:
リムジンバスで成田空港へ。遠いなぁ、これだけで小旅行じゃないか?入港ゲートで全員のパスポートがチェックされるのには驚いた。これは大変な作業です。ちゅか、見送りの人とかは入港出来ないのか?そんなことないだろうに。よくドラマで海外に恋人が出発する瀬戸際に見送りに現れたりするじゃない。見送りでもパスポート持参か?とか、そういう疑問を持ちながらも、そういうケースは訪れないと思うので0.7秒くらいで疑問は闇の中へ消えて行った。
今回はパッケージなので団体受付に向かうと
「ここからこう行くとカンタス航空の受付があるので、ここでチェックインしてください。」
とな。そのまま向かうと受付の前に既に荷物検査。なんか色々と制限があるので、グレーなラインはすべて白にして来たつもりだけど、それでも引っかかると面倒なので心持緊張状態で通過。受付の女性は日本人だったので、Eチケ渡してチェックインし搭乗券をもらう。すでにこの段階でケアンズからエアーズロックまでのオーストラリア国内便の搭乗券までもらう。
初の出国審査。これまた何ちゅうか独特の雰囲気な場所で、警備員の人達は民間なのか公務員なのか気になりながらも、審査官にパスポートと搭乗券を提示。無言でスルー。なんかこのゲートを抜けた瞬間、日本じゃないような気がしてくるから不思議(ワシントン条約に絡む品とかパチもんとかのサンプル棚がめちゃくちゃアホっぽくて面白い)。だって免税店が不気味なオーラを醸し出しているし、空気が日本の其とは違う気がするんだ。ぱらぱらーと店を徘徊すれど、売っているのはタバコと酒とブランド品ばかりで、それも感動するくらい安い訳でもないからスルー。ちゅか、ここで購入してオーストラリア入国の際にどういう扱いになるのかも分からない低知識なもので、それを聞いたり調べたりするのも面倒だから触らないようにした。驚いたのは、搭乗口エントランスまで正味1kmくらいの運搬電車が走っていること。なんだかテーマパークのアトラクションみたいな乗り口だし、こんなのでお金かける必要あるのか凄い不思議だった。なるべく歩かせないようにする(港内は広いから)という意味では、ちょっと中途半端。だって、電車降りてから搭乗口まで相当歩いたよ(爆笑
さて、ここから7時間半の滞空な訳ですが、滞空が長い場合はエコノミーと言えども国内便の狭さとは違うだろうと思っていたのです。
ふぉおおお
狭い。めっちゃ狭い。ちゅか7時間とかマジで死ねる。人間工学を無視するその座席にファックオフです(少しずつ英語圏を意識)。

早朝のケアンズ空港。初の外国ですが、雰囲気は沖縄に近いので特別感動なし。ちゅか、それ以上に入国/荷物審査はさすがに緊張したなぁ。いきなり入国目的聞いてくるのかと構えていたら、何も言わずにスタンプで(奥さんは頭痛薬を持っていたので質問されたが“へっどえいく”て答えたらOK)、荷物のX線検査(ちゅか日本でもそれやったじゃん)、そして完全にバゲージオープン!!オージーガールが英語でガッツリ質問してきます。それも最初にチェックシートを渡されて「これこれこういうものは持っていませんか?」という念書で、すべてチェックしたら「あなたはそういう申告をされましたね?」と念を押されて、うはは、何かやべーもん入っているの分かっているのに誘導されているような疑念が生じる(だって目が怖いんだもーん)。マジで「じゃすたーもーめんと!あいどぅらいくとぅちぇっくりとらい」とか言いそうになった。オープンしてすべて説明したらスルー。おまけに水着を見て「どこ行くの?」とか質問されて「ぐりーんあいらんど」て答えたら「いいわね!私も大好きな場所よ!」て言ったような言ってないような(それどこじゃねーし)。初めての場合はかなり緊張します。ちゅかさ、チェックシートはガチで英語だから、英文読めない人はどうするんだろうか。これだけ日本人観光客が多いのに対応していないちゅうところが骨太で好きだけど、結構うぜーと思うんだよなぁ、いちいち口頭とジェスチャーで対応するの。
で、ロビーに出ると現地ガイドさんがいて、早速国内便に乗り継ぎするので荷物を預けてと言われ、恐る恐るチェックインカウンタのオージー叔父さんに「あいどぅらいくとぅちぇっきん」て舌噛みそうになりがら話し掛けると、怪訝そうな顔しながら「そこに荷物置け」とか言われた。そういや、すでにチェックインは終わっているのだった(搭乗券あるし)。右も左も分からない子羊には、国内便の荷物を預けることでさえ勝手が分からない(ちゅかライトフルにパニクっている感じがする)のに添乗員さんは涼しい顔してどこかへ消えていった(素敵な仕事だな)。まぁ、冷静に考えれば国内のアレソレと同じだから大したことないんだけど、如何せん、英語で話さないといけない状況で考えると、もし聞き返されたり質問されたらと考えるとかなり構えるんだなぁ、これが。
エアーズロック便の待ち時間が2時間近くあったので、まず手始めに両替。人生発の両替。うひょひょ。80ドル分を買おうと1万円を差し出して「あいうぉんととぅばいえいてぃーだらーず」て目をキョロキョロしながら挙動不審状態で話し掛けたら「XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX Yen?」て。何を言っているのか分からない。マジでわからねー(笑)とりあえず「OK」て言う私(これ、本当は一番駄目なパターンだな)。したら、1万円で買えるだけのドルをよこしてくださいました。多分、私の声が小さいし発音めちゃくちゃなので「1万円でドルを買うのですか?」て聞き返してくれたんだと思う。初めて見る豪ドルの札とコイン。セントコインがでかいのには吃驚。超邪魔くせぇ。石器時代か!てな。思わず「でぃーずあーおーすとれりあんだらーず?」て強行疑問系で問い合わせると、王子ガールは苦笑して「XXXXXX」て。多分「そうですよ」て言ったんだと思う。それさえヒアリング出来ない私。終わってる。顔の表情で読心したまでよ。ちゅか、円出して豪ドル以外に両替する日本人がいる訳がない。だけど、なんか初めて英会話的な雰囲気を味わって楽しかったのと、少しも日本語話せない(仕事柄日本人とは大量に接するはずだが)のが素敵でした。して、奥さんと何か買おうぜ!て盛り上がって自販機へ。
コーラ:3.5ドル
えっと。。ちょっと待ってね。。レートは112.9円だったよね?普通に考えて350円以上なのは980%確定だよね?て。
た、た、たっけー!
これじゃ、日本のオシャレカフェでコーラ注文しているのと同じじゃねーかよぉ!ちゅか、人件費混入ですか、あーそうですか。
やめやめーて、買うの止めて2階のキオスクみたいなショップへ行き、如何せん歯ブラシはバゲージに格納されたままであり、口の中が気持ち悪いのでガムを購入することにした。値札はない。王子叔母に「はうまっち」と問い掛けると「とぅーせぶんてぃー」て。耳を疑うも、もはやコーラの値からして日本の物価の2から3倍ちゅうのは直感的に読み取れていたので「おーけー」とか言って買う。こんな高価なガム、セレブだって買わねーちゅうの。お口はすっきりしたので良かったが、先行きが不安な物価です。
ここからアウトバックまで飛行機で2時間。ガイドさんが「カンタス航空機内食はめちゃくちゃ不味いですよ」とか言っていたが、ランチに出てきたターキーとクランベリーソースのサンドはめちゃくちゃ美味かった。エアーズロック空港に到着すると、一面砂漠でそれもサウナみたいに呼吸すると熱い空気が胸に流れ込んでくる。エアーズロックリゾート内のホテルにチェックインし、2時くらいからカタジュタ散策へ。

まず、カタジュタの展望台。なんだか、日本からほとんど寝ずにぼけーとしながら運ばれて、2時間も待ってからアウトバックへ更に2時間運ばれて、いきなりカタジュタを目の当たりにしても現実味がないちゅうか、夢みたいなフワフワした感じ。でも、なんかすげーて思える。テンションが少しずつ高まる。

アウトバックは本当に360度地平線みたいなところなので大地の広さ(オーストラリア大陸の大きさ)を満喫出来ます。まぁ、北海道でも出来るんだろうけど、個人的には360度地平線て経験がないので良かったです。

ウルルのサンセットを楽しむが、雲があったので奇麗に染まりませんでした。改めて記憶を呼び起こすと、ウルルとカタジュタは壮大で凄いと思う。ガイドさんがしきりにアボリジニに敬意を表し、エアーズロックとマウントオルガという呼称を使わないようにしていたのだが、既にリゾートや空港はガチで固有名詞使っているので矛盾してないか?て思いながら1日目は終わるのでした。なげー一日。この日のシャワーの気持ち良いことと言ったら!明日はウルルの登山/散策です。