ヒーロー

amelia2006-09-04

電車の中でホゲーと周囲を見渡していたら、広告に長島一茂がいた。野球もダメ、空手もダメ、コーディネータもダメと、親の七光りだけで生き永らえている凡人がそこにいた。彼がここまで生き残れるのも、長島茂男という絶対的カリスマが存在してのことなんだけど、その絶対性はいつも凄いなと思っていた。と言うのも、私は長島茂男という人物が活躍していた頃を知らない。団塊よりちょい上の世代には、王、長島、猪木という絶対的な存在がいたという話だ。床屋の親父も長島の話をさせると切り終わるまで延々とくっちゃべる。よくもまぁ、そこまで人を崇め奉れることだわと感心するのだが、はて?私の世代のヒーローて誰だろう?と振り返る。私の幼少全盛期は80年代であり、多様化が活発になった時期でもあり、スポーツに限らず、音楽や文学でもカリスマが大量発生していたのは記憶にあるのだが、私のヒーローは誰だ?うーん、いない。夢中になれる人物がいるというのは、夢があって良いなぁと思うのです。高校時代の古典の先生も、黒板にでかでかと「英雄は王(auの発音はoと読もう)」と書いていた。猪木にしたって、出てくるだけで盛り上がる。現存するプロレスラーでここまで盛り上がるのは、もはやロックしかいないんじゃないかと本気で思ったり(いや、外人だろ)。個人的にはヴォルクハンでも盛り上がれるんだけど(だから、ロシア人だろ)。ここまで焦点が拡散している昨今では、絶対的カリスマちゅうもんは出てこないと思う。だけど、何か寂しい気がするのは何故なんだろうか。きっと、王、長島、猪木だけで御飯三杯いけるようなあの人達が羨ましいんだろうな。眩しいよ、あんた達のその無邪気っぷりが。まるで花男じゃん。

花男 (1) (Big spirits comics special)

花男 (1) (Big spirits comics special)