ハチクロ

amelia2006-08-27

彼女の家で、ハチクロをストレート読みしてきました。絵を見た瞬間、初期の南Q太みたいなタッチで「おぉ」と思ったんだけど、それ以上にストーリーが面白い。イカレキャラとしてはぐが設定されているのかと思いきや、森田がイカレてるところでずっぽり行って、山田の一途さと、竹本の青臭さに抜けきった。ありがちな、主要キャラの一人が事故で死ぬという反吐が出る展開もなく、7巻ラスト(竹本が自転車旅行から帰ってきて、はぐに告白)で「うーん、良い。」と本を置くと8巻ある?みたいな。このまま進むと、カレカノみたいな訳の分からないグタグタ展開で最低な結末となるのかと勝手に心配してみるのだが、結局のところ、はぐが誰と幸せになろうと、山田が吹っ切れようと、もうどうでも良いことで、結末より、その過程を入り込んで楽しんでいたのが、私のハチクロだったような気がする(て、昨日読んだんだけど)。青春ストーリーとは、思い出にすべてが集約されるのであって、スパッと切り口良くページを捲り、そして、そのページでエンドするのが良いと思うのですが。だから、南Q太みたいな、その瞬間瞬間をオチなく描写するスタイルが好きなんだろうな、個人的趣味で。オチらせるならば、岡崎京子みたいな病的展開でないと「うーん、ラスト描くなよ。。センス極悪」と、一気に駄作入りしたりする。まぁ、ゴチャゴチャ文句垂れながらも、映画版が観たいな。
関係ないけど、サンレッド3巻と牛嶋5巻が出るよ!すげぇ楽しみ。
かれこれ、10年くらい前に付き合いのあった、チッチとサリーみたいなカップルがいたんだけど、はぐがチッチとかぶる。そのカップルは、チッチがサリーに愛想を尽かして別れるという結末を辿るんだけど、当時のサリーは酒飲むと別れのショックで大分荒れていた。道路で大の字になって「俺は!俺はあいつが好きなんだぁ!」て深夜なのに大声で喚いていて、当時の私からは「他にも女性なんて腐るほどいるのになぁ」と思っていて、彼の固執成分に気付いてあげられなかった。その後、サリーは訳の分からない女性を捉まえてきていたけど、きっと上手く行ってないと思う。チッチは一度、吉祥寺でバタリと出くわしたんだけど、なんか垢抜けていて、口調も変わっていて幻滅ちゅうか、こっちもダメだなぁと、そのカップルの終焉を静かに見届けた。あの頃は、吉祥寺でぶらついていると、必ずと言って良いほど、そのカップルに出くわしていたのが懐かしい。今頃、何をしているのかなぁとふと思い出す。